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その女アレックス

その女アレックス

その女アレックス

ピエール・ルメートル

2015年度翻訳小説部門
大賞

クチコミ( 4

おまえが死ぬのを見たい―男はそう言ってアレックスを監禁した。檻に幽閉され、衰弱した彼女は、死を目前に脱出を図るが…しかし、ここまでは序章にすぎない。孤独な女アレックスの壮絶なる秘密が明かされるや、物語は大逆転を繰り返し、最後に待ち受ける慟哭と驚愕へと突進するのだ。イギリス推理作家協会賞受賞作。

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「その女アレックス」 の評価/クチコミ

sayoさんの評価:

ジュンク堂で久しぶりに本でも読もうかと思い、選んだのがこちらでした。あまりにも絶賛されていたのでつい。もう、なんというか表紙のイラストが怖い。ホラーサスペンスのハラハラどきどきを求めていたわけではないのですが、つい。

パリで起こる女性の監禁事件。異常なまでの男の執拗な拷問に、衰弱しながらもようやく脱出を成功させるアレックス。

そして周囲で起こる凄惨な殺人事件。それは、硫酸を流し込むという残忍な殺害方法。

捜査官のカミーユ率いる仲間達が、陰惨な物語の中で、少しホッとさせてくれる部分で、これがないと全体的に読みづらかったかも知れません。

少し描写がグロテスクで重く感じつつも、1日で読み上げてしまいました。

どんでん返しというのか、種明かしが強烈で、後味はあまりよくはなかったのものの、小説を読んでいるというよりは、ドラマを観ているようなスピード感を楽しめました。

しかし、最後までアレックスの感情的なものが見えなかったのが、余計に気持ち悪さを増幅していたと思います。

楓さんの評価:

今まで読んだミステリー小説で一番展開が予想できないストーリーでした。

誘拐されたアレックスは助かるのか、なぜ誘拐されたのか、そしてアレックスはなぜ一見関わりのなさそうな人を殺していくのか。

謎がたくさん浮かびあがり、先が気になって気になってどうしようもなく、ノンストップで一気に読んでしまいました。

最後の最後まで読んでやっとアレックスの本当の目的が分かりました。

次々と殺人を犯す主人公ですが、それでも彼女の過去が明らかになるにつれ、私の胸の内に彼女に対する同情心が芽生えました。

また刑事のカミーユを始め、ルイやアルマンなどの個性が強く、三人のやり取りはユーモアすら感じる場面もありました。

むごたらしい場面もたくさんあるのですが、読み終わったあとは不思議と落ち着くような、むしろスッキリとしてしまうようなそんな作品です。

結末は本当にギリギリまで予想できませんでした。

アレックスは兄を罠にはめて自死してしてしまうという一見悲しい結末ですが一番最後のページに書かれたヴィダール判事のセリフに納得して、ああ、アレックスのしたことは無駄には終わらない。これで良かったんだと思いました。

 「われわれにとって大事なのは、警部、真実ではなく正義ですよ。そうでしょう?」が本当に心に残りました。

なるほどそうだ、とその言葉が胸にストンと落ちました。

今まで読んだミステリー小説の中でこれが一番強烈に印象に残る作品でした。ミステリー好きの方にお勧めしているくらいです。この作品に出逢えて良かったと心の底から思います。

たぬきさんの評価:

普段あまりミステリーは読まないのですが、本屋で見かけた時にポップであまりにも絶賛していたので気になって手に取りました。前評判の通り、見事にハマりました。読み進めるごとに、「アレックス」に対する印象がどんどん変わっていきます。まさに、自分の頭の中で映像を組み立てる、読書の面白さの真髄をついてくる作品です。前半は、囚われたアレックスの危機的な状況の描写がスリリングで、ネズミとの攻防や、脱出を狙う様子に釘づけになり、時間を忘れて読み入りました。後半になると一転し、アレックスへどういう感情を持てばいいのかわからなく、戸惑います。こうなると、今度は感情の拠り所となるのは、刑事のカミーユ。彼も癖のあるキャラでいい味出しています。最後の方は一気にストーリーが進み、なんどか「えっ?」となり数ページ前を読み返しながら進めました。それぐらい予想外の展開でした。ああ、女ってやっぱり怖いな、と思えたので、邦題は秀逸ですね。

coyさんの評価:

久しぶりに読んだ小説ですが、これは本屋大賞を受賞するだけあり、当たりでした!

パリに発生した1件の誘拐事件。異常とも思える犯人の拷問から、瀕死寸前のところで脱出に成功したアレックス。

警察に保護されることを拒むように、そのまま逃亡します。

同時に発生する、硫酸を飲ませるという手口の、連続猟奇殺人事件。犯人は何のために?一体誰が?この謎は、終盤、驚くほどのスピードで展開を見せるのです。

さみしく、怒りに満ちた女アレックス。人間としての感情が欠落しているようにも思えます。その結末が知りたくて、彼女に多少感情移入しながら、1晩で読破しました。

事件を解決していく刑事もまた、誘拐殺人事件で妻を亡くしています。長く拒んでいた「誘拐殺人」という犯罪の捜査に関わるうち、変化を見せる心情。彼を支え続ける同僚達もまた、物語にスパイスを効かせています。

前作(シリーズもののようです)も読みたくなってしまいました。映画化されたら必ず観に行きます。きっとサスペンスタッチのアクション+ヒューマンドラマになると思います。

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