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オリンピックの身代金

オリンピックの身代金

オリンピックの身代金

奥田英朗

2009年度

クチコミ( 1

昭和39年夏。10月に開催されるオリンピックに向け、世界に冠たる大都市に変貌を遂げつつある首都・東京。この戦後最大のイベントの成功を望まない国民は誰一人としていない。そんな気運が高まるなか、警察を狙った爆破事件が発生。同時に「東京オリンピックを妨害する」という脅迫状が当局に届けられた!しかし、この事件は国民に知らされることがなかった。警視庁の刑事たちが極秘裏に事件を追うと、一人の東大生の存在が捜査線上に浮かぶ…。「昭和」が最も熱を帯びていた時代を、圧倒的スケールと緻密な描写で描ききる、エンタテインメント巨編。

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「オリンピックの身代金」 の評価/クチコミ

グルヌイユさんの評価:

島崎国男は完璧だ。

秋田の田舎から上京し、東大大学院に進む。田舎ではヒーローだ。無口だが、横柄ではなく、真面目で素直で心優しい。勉強ができるだけでなく、本当に頭がいい。歌舞伎役者のような顔立ちでルックスもいい。女性には心ときめかされ、男性にも可愛がられる。

こんな人が、どうしてこんなことになってしまうのだろう。

これだけの人なら、政治家になっても、会社を興しても成功しそうだ。飯場の仲間たちも、みなそれを願っていたに違いない。なぜ、道を踏み外してしまうのか。

こんなことが成功するなんて、思っていたとは思えない。そのまま、何事もなく済むはずがない。

これは、島崎国男が自分に課した罰なのか。

死んでしまった兄に対して、秋田に住む親兄弟親戚に対して、自分だけ都会で暮らし、のうのうと幸せになることが許せなかったのか。

ならば、なぜ、世界を変えなかったのだろう。

この時代特有の明と暗が、読んでいる間中ずっと感じられて重苦しい。

それでも最後まで読み進めたのは、もしかしたら、最終的にはハッピーエンドになるのではないかという、ありえない希望を抱いていたからかもしれない。

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