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キケン

キケン

キケン

有川浩

2011年度本屋大賞部門
第9位

クチコミ( 3

ごく一般的な工科大学である成南電気工科大学のサークル「機械制御研究部」、略称「キケン」。部長・上野、副部長・大神の二人に率いられたこの集団は、日々繰り広げられる、人間の所行とは思えない事件、犯罪スレスレの実験や破壊的行為から、キケン=危険として周囲から忌み畏れられていた。これは、理系男子たちの爆発的熱量と共に駆け抜けた、その黄金時代を描く青春物語である。

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「キケン」 の評価/クチコミ

イックさんの評価:

 私は有川浩さんが電撃文庫で「塩の街」という作品でデビューした時からのファンで、一番好きな作品は図書館戦争シリーズなのですが、何故その作品をさしおいてこの「キケン」が本屋大賞を取ったのか少々疑問です。キケンも勿論一定レベルはクリアしているし、個性的なキャラクターが登場し読みやすいし面白くないことはない。

 でも有川さんの真骨頂とも言えるラブコメ要素がゼロなんです。有川さんと言えば見ているこっちが恥ずかしくなるような、ラブラブなバカップルが売りなのに、絶対にありえないような世界観にすんなり読者を引きずり込むのが魅力なのに、このキケンは残念ながらそのどちらもないのです。

 新しい作風を模索しているのかなとも思ったのですが、正直私は初期の好きなモノを思いっきり詰め込んでみましたと言わんばかりの作風が好きです。ちなみにキケンは某大学のサークル機械制御研究部を舞台に繰り広げられる日常を描いた作品で、理系男子好きな人にはオススメできる作品かと思います。

回転すしさんの評価:

人気作家、有川さんの手によるこちらの小説ですが、部隊は大学のサークル活動です。

しかも、このサークル活動と言うのが只者ではないのです。

実は、ガチ理系のマニアックな集団が爆走すると言う内容なのです。

正直、私自身も理系の出身なのですが、このサークルの連中に対しては、学生時代にもこんな連中は見なかったとしか言うしか無いのです。

さて、それ程までにぶっ飛んだ彼らですが、しかし、それでもただ単にぶっ飛んだ話のオンパレードが書かれているわけではない点が、さすが人気作家と言えるのではないでしょうか。

かつてこのサークルに所属していた男性が、つい最近籍を入れた相手、つまり自分の妻となった女性に対して思い出話を語ると言う形式を取っており、しかもこの設定が最後にはきちんと意味の有るものへと結びついているのです。

これ、同じ有川さんの「阪急電車」程ではありませんが、読んでいてうまい手を考えたものだなあと感心する事が多かったですね。

現実離れしているとのご指摘も有るかも知れませんが、せっかくのフィックションです。

現実離れを思いっきり堪能して楽しみましょう!

うつうつさんの評価:

物語の中に出てくるような理系ではありませんでしたが、自分もサークルに入り友達とあれこれ楽しい事、苦しいことなどを経験してきました。だからこそというわけではありませんが、ああいうサークル活動というものをテーマとした物語を読むと、どこか自分の昔の事やよく似た友達との会話、授業をさぼって部室でうだうだしている様子が、手に取るようにわかり、懐かしさに思わす目頭が熱くなる事がありました。

 文化祭に出すラーメンの『黄金のスープ』を求めて必死になるシーンや、天井に突き刺す器具を工夫して競争する場面などを読んでいると、自分がサークルにいたころ(他紙は文科系のサークルでした)、友達とどうやれば餅を早くつけるか(うちのサークルは、文化祭では餅をついてすぐ売る。餅屋をやっていました)を真剣に下宿で相談したり、どうすれば、
子ども会活動を(子供相手のサークルに入っていました)理解してもらえるかを討論したりしていたことを思い出してしまいました。

 そして最後の見開き一杯の黒板に書かれた様々な言葉、それが本当に自分の思い出と重なって思わず涙ぐんでしまいながら、隅々まで黒板の字を読んでしまいました。

 有川浩には珍しく「ラブラブシーン」が出てこないのですが、それが逆に、自分のサークル活動の思い出とリンクしてしまい、ついつい先へ先へとページをめくらされてしまいました。

 またみんなで集まりたいものだ、そして、あのころの何も役に立たなかったようないろいろな当時は真剣に話をしていたことを、もう一度思い出して、懐かしい顔とけんか腰でもいいから話をしてみたいものだと、真剣に思ってしまった物語でした。お気に入りの一冊です。そして、何度でも読みたくなる一冊になりました。

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