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ソロモンの偽証

ソロモンの偽証

宮部みゆき

2013年度本屋大賞部門
第7位

クチコミ( 5

クリスマスの朝、雪の校庭に急降下した14歳。彼の死を悼む声は小さかった。けど、噂は強力で、気がつけばあたしたちみんな、それに加担していた。そして、その悪意ある風評は、目撃者を名乗る、匿名の告発状を産み落とした―。新たな殺人計画。マスコミの過剰な報道。狂おしい嫉妬による異常行動。そして犠牲者が一人、また一人。学校は汚された。ことごとく無力な大人たちにはもう、任せておけない。学校に仕掛けられた史上最強のミステリー。

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「ソロモンの偽証」 の評価/クチコミ

やまもんさんの評価:

宮部みゆきさんの作品は歴史系とファンタジー系以外は、全部読んでいます。

いろいろな悪意があることは、彼女から教わった気がします。

久しぶりに読む彼女の長編は、あの分厚さにびっくりしましたが、相変わらず、すごく読ませてくれました。

ただ、読み終わった後に残るものがあまりありませんでした。

柏木卓也君が怖すぎます。

藤野涼子は、すごいしっかりしてて、びっくりします。私が中学生のときなんて、何も考えてなかった気がするのに、彼女はなんとしっかりしているんだろうと、あまり共感はできませんでした。

私はあんまり「いじめ」がある環境では育たなかったのですが、男子が女子に嫌がらせをするのは、特にやだなぁと思いました。不良少年にもいろいろあるのだろうとは思うけど、女子にまで嫌がらせするのはありえません。

映画化もされましたが、ひとまず前篇のみ見に行きました。映画化されると、がっかりすることが多いのですが、こちらはよく作られていました。藤野涼子役の女の子も、イメージにぴったりでした。

弥生さんの評価:

こちらも映画パンフレットがきっかけで、図書館で原作を借りた口です。

予約する際に単行本3冊というのは分かっていたのですが、いざ借りる時にその分厚い事と言ったら!(1冊500~700頁?ぐらいでした)

作者のファンというわけでもなく単なる試し読み感覚でいたので、読み切れるか自信も揺らいでしまいましたが、2冊目以降からは一気に最後までいけました。

1冊目では、ある女子の暗い内面をいきなり突きつけられた感じで少し憂鬱な気分になってしまったのですが、学級裁判をやろうという辺りからは彼らが自分の力でどこまでやれるのか気になって来ました。

実を言うと、私自身はかなり早い段階(ヒロインが真相に気付く前)でオチが読めてしまっていたのですが、最後まで少年少女たちの心理が丁寧に書かれていたように思います。

思春期特有の残酷さも、自身が大人となってしまった今なら共感すると同時に理解して受け止められる気がします。

大人ではないからこそ抱く不安や葛藤(信頼関係があるから家族に相談できたりする子もいるけれど)、そういうものや学級裁判といった濃厚な時を共有した彼らは、きっと一生にわたって本当の友情を育めるのだろうなと羨ましくもあります。

こむすけさんの評価:

なんて分厚い本だろう、と一瞬気が引けてしまいました。これがあと2冊もあるなんて!と。

物語の核となる登場人物がたくさんいるのに、(あれ?これ誰だったっけ?)という迷いなく読み進められたのは、それぞれの人物像が明確に色分けされていたからだと思います。設定が極端過ぎる人物もいますが、どの人物もが、人が時として持つ愚かな感情を表しているものだと感じました。本音と建て前、友情、自意識、優劣。人が持つ嫌な部分を露骨に見せられているのがⅠ部でした。ドロドロしたストーリー中に、時折描写される藤野涼子の下の2姉妹のやり取りが微笑ましいです。

Ⅱ部はⅠ部とは異なり、子どもたちの表情や感情の動きが鮮明に描写されていました。中学生にしては随分早熟な子ども、年相応の子ども。どの登場人物もやはり個性がはっきりと分かれていて、その個性が自分たちの課題に取り組む中で成長していく姿の描写は、さすが宮部みゆきさん、と思いました。

そしてⅢ部。こんなハイレベルな中学生はなかなか世にいないぞ、とわかってはいてもそれがすんなり入ってくる点はさすがです。毎日どこかで開かれている裁判。あまり気にかけたこともなかったけれど、司法の場がどんな場なのか、それを身近に感じることができました。この3部作で登場人物たちがどんどん成長していく描写に感動しました。ボリューム満点だったけれど、読んでよかった!と思うシリーズです。

あいちゃんさんの評価:

中学校で生徒が飛び降りた?自殺なのか、事故なのか。もしくは殺されてしまったのか。多くの人たちがこの事件に巻き込まれ傷ついてしまう中で、生徒たちが真相究明のため立ち上がり6日間の学校裁判が開かれます。

宮部みゆきさんの描く中高生は生き生きとしていて、引き込まれます。このお話の主人公は警察官を父に持つ藤野涼子さん。正義感が強く、賢い女の子です。裁判では検事を引き受けますが、真実に近づいていくにつれて辛い思いも抱えてしまいます。

そんな彼女を中心に学校の生徒や教師、保護者はもちろん、警察やマスコミもどんどん巻き込んで物語は展開していきます。

主人公だけでなく、同級生たちも魅力的です。宮部みゆきさんの本を読むと大人はもっとしっかりしなくちゃな。という気持ちになってしまいますね。

事件が起こり、偽証が行われ、法廷で真実が明らかにされます。本当の真実はどこにあるのか、最後までドキドキしながら読み進めていくことが出来る作品でした。

オー・マイ・ママさんの評価:

丁度この本を読み終えたところです。文庫本6冊に及ぶ長編にもかかわらず、少しも長さを感じさせないくらい、先が知りたくてワクワクしながら読みました。

雪の降るクリスマスイヴの夜、ある中学校の屋上から2年生の男子生徒が墜落死します。自殺なのか事故死なのか。遺書はなかったものの、当時の状況から警察は自殺と断定します。ところが校内では、ある不良グループによる他殺ではないかとの噂がささやかれ、やがてその現場を見たという告発状が学校に送られてきます。自殺した生徒と同じクラスだった生徒たちが真相を突き止めるために、学校内で模擬裁判をすることになるのですが・・。

作者の宮部みゆき氏のファンで、彼女の小説はよく読みますが、いつもながら登場人物のキャラクターが多彩で、魅力的なことに感心します。特に少年や青年がよく登場しますが、今回は中学生の少年少女の日常や心情が生き生きと描かれており、自分が時には中学生のつもりで、時には保護者の目線で、物語に引き込まれていきました。模擬裁判の場面は、中学生にしてはちょっと出来過ぎという感もありましたが、緊迫感にあふれ、終わった時点では、思わず「お疲れ様でした」とつぶやいてしまった私です。

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