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ビブリア古書堂の事件手帖 ―栞子さんと奇妙な客人たち

ビブリア古書堂の事件手帖 ―栞子さんと奇妙な客人たち

三上延

2012年度本屋大賞部門
第8位

クチコミ( 3

鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋「ビブリア古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない若くきれいな女性だ。残念なのは、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配になる女性だった。だが、古書の知識は並大低ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも、彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。これは“古書と秘密”の物語。

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「ビブリア古書堂の事件手帖 ―栞子さんと奇妙な客人たち」 の評価/クチコミ

さつきさんの評価:

古本店を舞台としたミステリです。

表紙を見るとライトノベルっぽい雰囲気ですが内容はミステリとしても非常に読みごたえのある物でした。

古本店と言う事で古書にまつわる話となっているのですが、実際の作品を扱っているので知っている作品が出ると非常に興味深いです。

また古本ならではのストーリーや豆知識など、本好きの方なら読んでいて勉強になる部分もあります。

探偵役の栞子さんの推理はまさに超人的で少し現実離れもしていますが、一応無理のない程度の推理ですし、それよりストーリーが面白いので読ませてくれます。

ですがミステリだけではなくやはりキャラクターの魅力が大きいのもこの作品ならではですね。

女性で普段はおとなしい性格の女性が、本の事になると生き生きと冴え渡る推理をするのは意外性が合って面白いです。

この作品で取り上げられている小説を実際に読んでみたくもなりますね。

とにかく一冊の本をあらゆる角度から見ると面白いものだなぁと感じますし、その着眼点がまた面白い作品です。

武骨堂さんの評価:

 古書店というと、ベレー帽を被った気難しそうなじいさんが店番をしていて、店に一歩足を踏み入れるとギロリとにらまれるようなイメージがあるが、この本の舞台であるビブリア古書堂の店主である篠川栞子は二十代の物静かな美女。

 極度の人見知りでおおよそ接客業には向かない性格だが、本に係わる話題になると人が変わったように饒舌になり、膨大な知識と観察眼で古書にまつわる秘密を次々と解き明かしていく。

 このヒロインの持つ二面性も本作品の大きな魅力の一つでしょう。

 主人公の五浦大輔は、祖母の遺品である『漱石全集』を売るために訪れたビブリア古書堂で栞子と出会い、祖母の意外な秘密を知ると共に、栞子に興味を持つ。

 五浦はその後に古書堂の店員となり、ワトソン役として栞子と共に古書の謎を追っていくことになります。

一話完結のストーリーで読みやすく、古書の魅力と古書に係わる人々の人間関係が丁寧に書かれており、どこか昭和初期のミステリー小説の香りのする世界観は一読の価値があります。

まあきゅりーさんの評価:

『ヘヴン』はイジメをテーマにした中編小説です。

主人公は斜視の目を持つ少年で、斜視を理由に中学校でイジメられています。その彼が、コジマという同じようにイジメに遭っている少女から手紙を貰うことから物語は始まります。

同じような境遇にある二人は文通を通じ、交流を深め、最終的に二人で外出するような仲になります。

二人はいじめについて会話を重ね、お互いの存在を頼りにし、二人の間には中学生らしい淡い恋心が芽生え始めるのですが、二人の関係はやがてイジメの首謀グループに知られることになってしまうのです。

このように『ヘヴン』は残酷な筋立ての小説です。

語り口は中学生の少年風にとても優しく、読みやすいものになっているものの、描かれている内容が残酷であるため、楽しく読めるタイプの小説とは異なります。

しかしこの小説は、イジメやその背景にある社会そのものの問題について、ある大きな命題を抱えています。

それは作品の終盤で、イジメの首謀メンバーと対峙した主人公が突きつけられる命題で、「自分がされたら嫌なことは他人にするな」という道徳観が意味があるのか、という疑問なのです。

その命題を突きつけられた主人公は返答に窮してしまうのですが、それを読む読者である我々も、そこで明確な回答を見つけられずハッとさせられてしまうのです。

この『ヘヴン』は、日頃「イジメは悪い」という単純な説明で片付けられがちなイジメ問題について、本質的な疑義を提示した、深い洞察に裏打ちされた小説だと言え、特に思春期の子供達に最適な読み物であると言えます。

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