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容疑者Xの献身

容疑者Xの献身

容疑者Xの献身

東野圭吾

2006年度本屋大賞部門
第4位

クチコミ( 8

天才数学者でありながら不遇な日日を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、二人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。ガリレオシリーズ初の長篇、直木賞受賞作。

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「容疑者Xの献身」 の評価/クチコミ

しばいぬさんの評価:

 容疑者Xの献身は、ガリレオシリーズのうちのひとつで、福山雅治主演で映画化もされている東野圭吾作品です。私はガリレオをドラマで見たのをきっかけに色んな東野圭吾作品を読み漁ったのですが、そのなかでもこの作品は一番泣ける作品だと思います。特に最後の最後、どんでん返しのすえのシーンは涙なしには見れないと思います。推理小説で今までこんなに泣いたことはありません。ひとつの事件の中に様々な人間ドラマが繰り広げられていて、犯人の最後の心情を思うと、自然と涙がでてきます。主人公の湯川自身も、この事件の解決には何が正しいのか、迷った末の結論をだします。誰も幸せにならない真実をあばくべきなのか、封印しておくべきなのか、迷いに迷います。物理学者として登場し、少し頭の硬いイメージもある湯川ですが、この作品をみて人間的な側面もみたことで私の湯川に対するイメージが変わりました。湯川の天才性から、人間離れしたものを感じていましたが、やはり彼も私と同じ人間だったのです。

ニコさんの評価:

私は数学的でも物理学的でも無いので、湯川と石神のものの考え方がとても不思議でたまりませんでした。不思議だと思えるほどに細かい人物描写がされているということでしょうか。いつの間にか自分とは似ても似つかない石神に感情移入してしまっていました。熱く、同時に冷たい。あんなにも静かに強く誰かを愛する事が出来るものなのでしょうか。どんな事柄にも存在する真実はただ一つだけなのだから、それにいくら巧みに化粧を施したところで必ずほころびが出てきます。この作品を読んで、真実を隠す化粧は人を不幸にするということを改めて認識しました。社会は法で治められているので、違法であれば裁かれるべきです。ただそこでもがいた人の葛藤とか事実の裏に隠された想いとかを丁寧に拾い上げてあげたいという作者の愛情にも涙がこぼれました。東野圭吾さんの仕掛けるトリックは完璧です。あっと驚かされます。そして驚いた瞬間に号泣してしまう、そんな作品です。

ゆきこさんの評価:

東野圭吾作品で一番好きな本です、容疑者Xの献身。ミステリーとして読む、のではなくて人情ドラマ小説として読むと★満点です。(ミステリーとしては東野圭吾作品はどれも微妙だと思います。こちらの作品も「えっ…それはちょっとどうなのかな?」というような突っ込みをしたくなるような点が何点かあります。)平たく言うと孤独な壮年男性が不幸な母娘を助けるという話なんですが、この母娘の不幸さもまた涙を誘います。それを孤独な壮年男性(湯川教授と同期の数学教授)が不器用に助けるわけなんです。今まで誰とも深く関わったことがないけど助けたいと頑張る男の人の不器用さ、母娘の懸命な生き方、どうしても越えられない障害、色々が詰め込まれた作品だと思います。どちらかというと湯川教授シリーズの中で一番湯川教授が蚊帳の外な話だと思います。湯川教授のスマートな推理をいっぱい読みたい!という人には向いていないかもしれませんが、東野圭吾作品では一番泣ける本だと思います。

イックさんの評価:

東野圭吾さん、この作家さんより平均点の高い作家さんを私は知りません。幅広いジャンルで作品を描いていますが、本当にどの作品も面白く外れがないのです。しかも出版されている作品数も多く、映画化された作品やドラマ化された作品が多いので、もう印税だけでも暮らしていけるのでは?と思うのに作品を書き続けてくれているのは作家の鏡ともいえる人で、長年書き続けて作品の質が落ちないのですから素晴らしいです。

 容疑者Xの献身はガリレオシリーズ初の長篇で、私はガリレオシリーズは大好きなので、その長編とありかなり期待して読みました。そして期待以上の作品といっていいでしょう。ガリレオシリーズの魅力とも言える物理学の知識とそして物理学者の湯川学の独特のキャラクターに加えて長編小説ならではの迫力と重みと手に汗握る展開でした。

 今回は新たな天才石神が登場します。彼は学生時代の親友で、彼が愛する人を守る為に完全犯罪を企て湯川がその謎に挑む形になります。ミステリーでありながら、人間ドラマとしても楽しめました。まさにタイトルの通りこの行為は彼の献身だと言えます。

響子さんの評価:

ガリレオシリーズの中の一作です。映画にもなりました。

私は泣ける話が大好きなのですが、映画が途轍もなく良くて原作も読み、どちらでも号泣してしまいました。

惚れた女の犯罪に自ら加担する石神を側から見たら、ただの馬鹿な男なんだろうなぁと思うのですが、物凄く人間臭くてとても好きです。

助ける時を間違えてるんだけど、起こってしまった事(殺人)はもう無い事には出来ないし本当に切ないです。

他人を好きになる事は殺人を犯す事とイコールで結ばれる事は無いので、石神は間違っているんだよなぁと考えるとまた切ないです。

石神の心の動きや、湯川教授の迷いもまた切ないです。石神を救おうと動けば動くほど、石神の犯してしまった罪がは確実に見えてくるという切なさを読んでいて感じました。

東野圭吾作品はどんどん読める文章が好きで全部の作品は読めてはいませんがの7割程は読んでいます。ガリレオシリーズでここまで泣ける作品に出会えるとは思っていなかったので、号泣出来て嬉しかったです。

回転すしさんの評価:

東野圭吾さんと言えば、人気ミステリー作家として有名ですし、また彼の小説はこれまで何冊も読んできました。

本作は、そんな東野さんの小説の中でもかなり特筆すべきものではないでしょうか。

と言いますのは、物理学者が主人公のガリレオシリーズの一冊として執筆された本書は、かつての友人を追い詰める主人公の苦悩、そして罪を犯した友人の覚悟、自己犠牲がとても強く表現されているからです。

皆様よくご存知の通り、本書は映画化されています。

実は、私はこの映画の宣伝が盛んに行われている最中、書店に平積みされている本書の文庫版を横目に見ているだけだったのですが、映画を観に行って中々感動モノだということを知った為、手にとって読んでみた口です。

そしてその結果、映画も良かったですが、小説の方も良かったと言った所です。

東野さんは多作のせいもあるのか、作品によっては当たり外れも激しい所が有りますが、本作に限って言えば間違いなく当たりと言えます。

できれば、他のガリレオシリーズと一緒に読むと尚更楽しめるかも知れませんね。

ぐらんさんの評価:

天才的な数学者は、弁当屋で働いている女性の殺人を隠蔽しようと協力する。彼はその事件に巧妙なトリックを使った……。探偵ガリレオシリーズの一つですが、この本だけ読んでも大丈夫です。他の作品を見ていなくても十分楽しめます。

究極の自己犠牲の物語。自己犠牲で終わる話はあまり好きではなかったのですが、この本の結末は「ここまでやってくれるのならもうどうしようもない」という感じでした。ああいう行いを純愛と言いたくはないのですが、それでもすごい執念でした。この人のためなら自分はどうなってもいい、と思う人を前に、警察や探偵は無力なんだと感じました。

トリックも純粋にびっくりしました。なんとなく結末は予想してたんですが、トリックは予想ができませんでした。これはネタバレなしで読んでほしいです。驚くことまちがいなしです。

文章もしっかりしていて読みやすく、読破するのにそれほど時間はかかりませんでした。非常に面白い作品でした。

ミドリさんの評価:

ネタバレありのレビューです。

東野作品の中でも、特に好きな作品です。
最初は、ドキドキして読みながらも、うーん。このパターンか。と、どこか見切った感じで読んでいました。

すいません!そんな事ありませんでした!
うわべだけを読んでいると、まんまと東野トリックに引っかかります。
湯川をもって「天才」と言わしめた、石神の論理的な行動。言動。

そして、登場人物達の心の機微。
その機微すらも、トリックの一つに使われていることがすごいです。

最後は、石神の論理的で、盲目的な愛情に驚かされます。

石神が、今まで使うことができなかった自分の能力を思う存分発揮し、愛する人のためにその力を使うことができた。

多分、石神はとてもとても幸せだったんだろうな~と思いました。

だからこその最後の慟哭なんだなとも。

ただ、やはり人を愛するということは、論理的な思考だけでは割り切れないということなんだな。と感じました。

そこで余計に石神の悲しさ切なさが、強調される結末でした。

色んな感情を感じられる本です。おすすめです。

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