本屋大賞.com

全レビュー・口コミ件数:341件

本屋大賞に特化した書籍(本・小説)の口コミ・レビュー・ランキング【非公認】ファンサイトです。歴代の本屋大賞受賞書籍や、著者の関連書籍をデータベース化しています。各種ランキング機能により、読者から実際に評価の高い書籍や、おすすめの書籍を簡単に見つけることが出来ます。

新世界より

新世界より 上

新世界より

貴志祐介

2009年度本屋大賞部門
第6位

クチコミ( 4

子供たちは、大人になるために「呪力」を手に入れなければならない。一見のどかに見える学校で、子供たちは徹底的に管理されていた。いつわりの共同体が隠しているものとは―。何も知らず育った子供たちに、悪夢が襲いかかる。

クチコミを書く

「新世界より」 の評価/クチコミ

華子さんの評価:

図書館で借りて読みました。初めはあまりのページ数の多さや、展開を理解することが難しく、なかなか内容が頭に入ってこなかったのですが、中盤から面白さが一気に加速。まるでジェットコースターのように下巻まで一気に読みました。バケネズミや悪鬼、業魔などが出てくるのですが、表現が何ともリアルで、所々生々しい場面があるので、どちらかと言えば大人向けの書物のように感じましたが、緊張感のある場面が多く、印象に残るシーンも多く、雰囲気がすごく好みです。また、【ただの超能力を使った未来の日本のお話】というわけでもなく、内容自体がとても奥深く、読み返せば読み返すほど、面白さが増す作品でもあります。同性愛描写や恋愛要素もありますが、そんなに気になりませんでした。それよりも、バケネズミと超能力を使った人間との関係性、そして何より一番怖いのは、バケネズミでも悪鬼でも業魔でもなく、こんな恐ろしい時代を作ってしまった人間なのだなあ。と、深く考えさせられた作品でした。最近読んだ本の中でも一番お気に入りの作品です。

citrusさんの評価:

アニメ化もされた長編の作品です。ジャンルは一応SF超能力ものになるのかな、と思いましたが、どのジャンルにも分類できないような気がします。上下巻合わせて大変な文量ですが、面白いのであまり長さを感じませんでした。登場人物の小学生時代から成人した姿まで描かれているので、ちょっとした伝記っぽさもあります。

舞台は近未来で、呪力と呼ばれる超能力っぽいものを持っているのが当たり前の世界です。この呪力をめぐっての友情や成長があり、そしてバトルがあります。SFの世界なので戦う相手は人ではないものだったりします。あまり話すとネタバレになってしまうのでいえませんが、最後の敵は悲しくもあり、衝撃でもありました。そして提示された、ある事実。

この事実に打ちのめされる読者はかなりいたのではないでしょうか。さっきまで暮らしていた世界がすべて嘘だった、みたいな、物語のすべてがまったく違うものになってしまう事実。この良い意味で裏切られたという感覚は、近年味わったことがないですね。是非読んでみてほしいと思います。

交雑虹さんの評価:

とにかく長い、の一言ですが内容はとても良く素晴らしい作品です。貴志祐介氏の作品はクリムゾンの迷宮から大抵読んでいるのですが一番好きな作品かもしれません。

舞台は1000年後の日本。「呪力」を持った人類とバケネズミ等の異生物が共存する世界を5人の男女の幼少期から描いています。異生物達の外観などの特徴をかなり詳細に記述しているので分量が多くなるのは当然ですがそのおかげで読者にとっては異生物の特徴が理解しやすいです。その1000年後の世界観をイメージすることができれば作品にどんどん引き込まれていきます。異生物との対立、呪力を持ったが故に現れるようになった「悪鬼」、「業魔」という人類の恐怖の対象となる人。それらが絡み合って物語は進行していきます。呪力を持った人類に対してそれを持たず、圧倒的に下位にあり人間の使役であるバケネズミが「悪鬼」を自分達の味方として利用し人間を滅ぼそうと対決することとなります。そして何とか勝利した人間達。主人公達が知ることとなった自分達のルーツとは。といった物語にぐいぐい引っ張られて長いながらも最後には凄い作品だ、と思いながら読み終えました。読み応えのある秀作だと思います。

荒井さんの評価:

今よりずっと先の日本を描いている作品。1000年後という未来は、現在の日本に行きている私達から想像だにできない世界に変わっています。オリジナリティあふれる設定で、ファンタジー色が強いにもかかわらず、どこか身近で現実的なので、ぐいぐいと世界に引き込まれていきます。

この物語の特に素晴らしいところは2箇所あり、1つはすべての事象、出来事について小説内で解明されているということです。例えば主人公たちは超能力を使うことが出来ます。一見すると不思議なこの現象ですが、なぜ使えるようになったのか、その起源やリスクについても触れられているので、無理なく理解できます。そしてもう1つは、様々な所に伏線が設けられていて、1つ1つ糸をつなぐようにして読んでいけるということです。最後にすべてが繋がった時の爽快感は、この本の醍醐味の1つです。命を削るような戦いから、少女と青年たちの切ない恋心まで、あらゆる感情が詰め込まれたこの本は、色々な年代に読んでもらいたい1冊です。

閉じる

コメントを投稿する

※投稿されたコメントは管理者のチェック後、サイト上に反映されます。内容に依り削除・編集させて頂く場合が御座います。

送信する

貴志祐介 の他の書籍

2009年度本屋大賞部門の他の書籍

2009年度本屋大賞部門ランキングを見る >

受賞年度別

著者別