本屋大賞.com

全レビュー・口コミ件数:341件

本屋大賞に特化した書籍(本・小説)の口コミ・レビュー・ランキング【非公認】ファンサイトです。歴代の本屋大賞受賞書籍や、著者の関連書籍をデータベース化しています。各種ランキング機能により、読者から実際に評価の高い書籍や、おすすめの書籍を簡単に見つけることが出来ます。

海賊とよばれた男

海賊とよばれた男

百田尚樹

2013年度本屋大賞部門
大賞

クチコミ( 7

一九四五年八月十五日、敗戦で全てを失った日本で一人の男が立ち上がる。男の名は国岡鐡造。出勤簿もなく、定年もない、異端の石油会社「国岡商店」の店主だ。一代かけて築き上げた会社資産の殆どを失い、借金を負いつつも、店員の一人も馘首せず、再起を図る。石油を武器に世界との新たな戦いが始まる。

クチコミを書く

「海賊とよばれた男」 の評価/クチコミ

さちさんの評価:

今まで学校などではほんの少ししか勉強をしていなかった日本の近代史に興味を持つことになった一冊です。

今では生活の一部に切り離す事の出来ない燃料の安定供給に力を注いだ主人公の生涯が掛かれています。

第二次世界大戦の終戦から、主人公が国岡商店は燃料を獲得する為に船の底に溜まった重油を運び出す作業を行ったり、南満州鉄道で使用する極寒の地でも凍らない油の商品についてアメリカの企業と対決し取引を勝ち取るところ、また燃料を獲得する為に当時色々と困窮していたイラクへ向けて船を出し、油を持ち帰る時の緊迫した内容などが引き込まれます。

企業の軌跡のみではなく、主人公が生涯にわたって恩人とした人との出会いと永遠の別れは、読んでいても涙が出て止まらなくなります。

また主人公は2度の結婚をしていますが、離婚に至った時の主人公とその妻の気持ちがお互いを思いやっていて、こういう離婚もあるんだという考えを持つことも出来ました。

最後は主人公が生涯を終えるシーンとなりますが、それでもその後の国岡商店の続編があれば読んでみたいと思える作品かと思います。

asa.comさんの評価:

「日章丸事件」を題材にした戦後昭和史物語。

言わずと知れた出光興産の創業者をモデルにした作品。

一輪車で油を売る個人商店の店主国岡鐵造。一代で商店を拡大し、戦中は売る油もない中、日本軍に最大限協力を惜しまなかった。戦後は既得権益を握る官僚や政治家、国内同業者、外国石油う業界も敵に回し、巨大タンカーを作り上げ、世界の海で戦い抜いた男。

エネルギーとバイタリティは並大抵のものではない。事実に基づいて書かれているということに圧倒的感慨を覚える。

その信条は店員(社員)を徹底的に信じ守ること。仕事がなくても社員の首は切らない、タイムカードは作らない、定年はないという社風を築いた。

一方、壮大な人物像の裏に最初の妻との物語がある。後継ぎに恵まれず自ら身を引いた妻。もし、愛する妻との別れを決意しなければ、この物語はどうなっていただろうか。

女性の視点からすれば、最初の妻との幸せな日々を苦悩の末とはいえ手放してしまったある種身勝手さに憤りも感じる。

やればできる。信念は曲げない。

そんな情熱と身勝手さは表裏一体。どこかにそんな身勝手さが見え隠れするのもやや気になってしまった。その身勝手さをもっと掘り下げて書いていれば、もっともっと人間くさく愛される主人公ができたのではないだろうか。

ぽんたさんの評価:

永遠のゼロを読んで以来、百田尚樹さんの作品が大好きになったという理由で手に取った一冊でしたが、残念ながら私にはこの作品の良さというものがイマイチわかりませんでした。

この小説の主人公である国岡鐡造は、出光興産の創業者である出光佐三をモデルとしています。

彼の生涯、そして会社の理念が描かれているのですが、私が女性という立場であるがゆえというのが主な理由だとは思いますが、

夫の夢やロマンを献身的に支えていたものの、子どもを生むことが出来なかったために自ら離縁を申し出た妻の気持ちを思うと、居たたまれない思いになりました。

魅力的な人柄であったのでしょう。多額のお金を貸してくれるのではなく、鐡造に投資してくれる人物に出会います。

この人がいなければ、国岡商店はもちろん、鐡造もビジネスで成功することはなかったのかもしれません。

男性目線の小説なせいか、残念ながら私は引き込まれることは出来ませんでしたが、多くの野望を持つ男性は楽しめる小説だと思います。

うどん替え玉さんの評価:

出光創業者の話で、実際の人物に関しては少し知識がありましたが、読んでみると戦中戦後の時代が見事に描写されていました。戦時中に大事な会社の船を軍に貸し出しその船が沈没させられるところなどを読むと戦時中は日本中がすべてを投げ出し大きな犠牲を払い、無念の思いをした人々がたくさんいたことが分かりました。あきらめてしまうような苦難に出会っても立ち上がる姿が描写され、だから日本は世界で通用する立派な国になれたのだと思いました。日本人に自国への誇りをもってほしいという著者の意図がくみ取れる作品でした。銀行の融資をお願いするところも実際の人物がそのままでてきておりリアリティがたまりませんでした。子供ができなかったために自ら分かれて身を引いた前妻がずっと新聞の切り抜きをして活躍を喜んでいたシーンなどは日本の女性のつつましい一途な思いも涙をそそりました。日本はイランとも良い関係を築いていますが、実際に日本が船を手配してイランまで石油を取りに行くことがどれだけ大変だったかを分かっているイランだからこそ日本を信頼するに至ったのだということも教えてくれる小説でした。

りこぴんさんの評価:

実話と終戦のすぐ、そして誰もが知らない所で、人知れず戦った男たちの話がテーマということで手に取るのはごく自然の流れでした。正直な所、映像でまとめて特番や連続ドラマの方が良いと思います。題材が非常に良いと思ったのでその分内容にがっくりと着てしまいました。

質の悪い感動して泣いてくださいとアピールしまくっているドラマを見ているような気分になってしまいました。作者だけが楽しんでいると感じてしまったというのが見えてしまい、小説として読み物として駄作になってしまったのが非常に残念。

本を日頃から読んでいる人にとっては駄作。あまり読まない映画化されている小説をたまに読む程度なら楽しめるかと思います。登場人物は実在ですし、男としての生き様には非常に尊敬を覚えます。駄作ではありますが、読みやすいただ長いなと思います。フィクション作品を初めて触れるには読みやすいかと思います。

熱血漢が目の前の問題を仲間と解決する。そんな感じの内容が繰り返し流れています。正直熱い話で区切って展開するのはドラマや漫画でも楽しめますし、そういったテーマとはやっぱりちょっとなんか違うんじゃないかなと思ってしまう作品でした。ただ誰も知らない実話でテーマを広めたのは良いことだったと思います。

TI革命さんの評価:

アポロマークでおなじみの出光興産という会社を創業した出光 佐三さんの物語りです。

その当時は石炭が主な産業を動かしていたのですが、出光さんは今後石油が基幹産業になると思い

ある出資者から応援を頂き福岡県で会社を創業した。その後日本の各石油会社との競争、そして満州鉄道での売り込みと数々な困難に立ち向かっていく。しかし戦争での敗戦で会社が倒産するのかとおもいきや、社員を集め「愚痴を言わず日本国の建て直しにかかれ」と奮起を書き立てる姿が凄く心に響いた。

社員をリストラしないで、ラジオの修理業や海軍の備蓄石油タンク底にたまっている石油汲み取り作業、そしてイラクへの石油輸入をはたした日章丸事件等、数々な困難を乗り越え、石油精製を行う工場を山口県新南陽市に建設し、石油の輸入から小売販売まで世界のメジャー企業を通さないで行った。

世界トップで有名な石油大手の会社を敵に回しての戦い、政財界をも振り回す人このような考え方の出来る日本人がいた事をすごく誇りに思う。また自分自身勇気つけられた本でした。

みかんちゃんさんの評価:

私の夫が百田尚樹氏の本を何冊か読んで、面白いよということを聞いていたので、この本を読みました。

出光石油の創始者出光佐三氏がモデルの作品ですが、実は私はかつて大手の石油会社に勤めていたことがありました(出光ではありません)が、本に書かれているような石油業界の成り立ちや内輪話などは全然知りませんでした。それだけに余計に興味深くこの本を読んだわけですが、一個人商店が国際石油会社を相手に孤軍奮闘し、たたかれてもたたかれても立ち上がる、不屈の精神を支えていたものが愛国心だということに大いに感動しました。戦後の焼野原と化した国の様子を見て、多くの日本人は絶望しました。この国はこれから先どうなるのだろうと。でも主人公のように、どんなに大変であろうとも日本を復興させなければならないという信念を持った人達によって、見事に復興し、豊かな国になりました。

また主人公は、「企業の財産は人である」という理念で人を育て会社を発展させましたが、主人公自身も多くの人によって支えられていたからこそ、強い気持ちで信念を貫けたのでしょう。やはり、人と人のつながりは大切です。そして、日本をここまで豊かに復興させた先輩達に、改めて感謝の念を表したいと思いました。

閉じる

コメントを投稿する

※投稿されたコメントは管理者のチェック後、サイト上に反映されます。内容に依り削除・編集させて頂く場合が御座います。

送信する

百田尚樹 の他の書籍

百田尚樹の作品をもっと見る >

2013年度本屋大賞部門の他の書籍

2013年度本屋大賞部門ランキングを見る >

受賞年度別

著者別