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犯罪

犯罪

犯罪

フェルディナント・フォン・シーラッハ

2012年度翻訳小説部門
大賞

クチコミ( 1

一生愛しつづけると誓った妻を殺めた老医師。兄を救うため法廷中を騙そうとする犯罪者一家の息子。羊の目を恐れ、眼球をくり抜き続ける伯爵家の御曹司。彫像『棘を抜く少年』の棘に取り憑かれた博物館警備員。エチオピアの寒村を豊かにした、心やさしき銀行強盗。―魔に魅入られ、世界の不条理に翻弄される犯罪者たち。高名な刑事事件弁護士である著者が現実の事件に材を得て、異様な罪を犯した人間たちの哀しさ、愛おしさを鮮やかに描きあげた珠玉の連作短篇集。ドイツでの発行部数四十五万部、世界三十二か国で翻訳、クライスト賞はじめ、数々の文学賞を受賞した圧巻の傑作。

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「犯罪」 の評価/クチコミ

りすさんさんの評価:

実際にあったいくつかの犯罪について、書いてある本ですが、
まるで映画に出てくるマフィアのボスのような凄い話もあって、
それが淡々とした感情のこもらない文体で書かれているので、余計に恐ろしさを感じました。

残虐な場面もあり、怖い話が多いです。

人間って、なんて恐ろしい生き物なんだろう、ということが
全体を通して描かれているのかと思って読み進んでいくと、
最後に載っている「エチオピアの男」の話で、見事に覆されます。

人生が悪いことばかり、何をやっても嫌なことばかりで、
エチオピアというのがどこなのかも知らないでエチオピアに行ってしまった1人の男が、
そこで出会った女性と恋に落ち、幸せな家庭を築き、

さらには貧しかった村までも見違えるほど豊かにして、幸せな人生を送り始めます。

それなのに、なぜ、その男が、銀行強盗をしたのか。

この「エチピアの男」の話を最後に読んで、人間という存在が愛おしく思え、
どんなにひどい犯罪がはびこっている世の中でも、このような1人の男の存在で
救われるのではないか、と思った読者は私だけではないでしょう。

ずっと悲惨な犯罪の話を並べておいて、最後にこの話を持ってくるという
この本の構成は素晴らしいと思いました。

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