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猫を抱いて象と泳ぐ

猫を抱いて象と泳ぐ

猫を抱いて象と泳ぐ

小川洋子

2010年度本屋大賞部門
第5位

クチコミ( 2

「大きくなること、それは悲劇である」。この箴言を胸に十一歳の身体のまま成長を止めた少年は、からくり人形を操りチェスを指すリトル・アリョーヒンとなる。盤面の海に無限の可能性を見出す彼は、いつしか「盤下の詩人」として奇跡のような棋譜を生み出す。静謐にして美しい、小川ワールドの到達点を示す傑作。

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「猫を抱いて象と泳ぐ」 の評価/クチコミ

やまもんさんの評価:

タイトルだけで、惹かれてしまいました。

すごくよいタイトルです。と、思いながらも、ついつい、「象を抱いて、猫と泳ぐ」と言い間違えてしまう。普通に考えたら、象を抱くよりも、猫を抱くほうが自然なはずなのに、なぜか間違えてしまいます。

装丁もタイトルにあった、幻想的ながら、ごてごてしてないかんじがでています。

「ミーナの行進」に通じるおとぎ話のようなストーリーで、好きです。

とっても詩的なかんじです。

マスター、祖父祖母、婦長さんなど、心ひかれる登場人物たちが、よいです。

「唇から脛毛」というのが、あまりうまく想像できませんでした。

アリョーヒンが盤下にどうおさまってるのかも、がんばってみたのですが、うまく想像ができませんでした。

まだチェスをやったことがないのですが、やってみたくなりました。

『博士の愛した数式』を読むと、「数学が美しい」とみんなが思ったように、この本を読むと、みんなチェスをやりたくなる気がします。

66さんの評価:

小川洋子さんの書かれる人物は優しくてどこか物悲しい雰囲気を持っているような気がするが、特にこの作品の登場人物にはそれが強く感じられる。

彼らが優しくて物悲しいのは、定められた世界で生きているからではないだろうか。勿論、誰にだって定められた世界があるだろうが、多くの人がその世界に大なり小なりの不満を感じ、どこか違う場所へ行ってみたい、違う環境で挑戦したいと、1度くらいは思うだろう。けれど、この作品の登場人物たちは、自分のいる場所に不平不満を漏らさない。その場所での役割をできる限りこなしていこうとしている。すべてを受け入れる優しさが、あまりに自由すぎてどこか物悲しい。

主人公のリトル・アリョーヒンは、作中で自分の居場所を何度か移すが、それも自ら望んだことではなく、与えられた結果として選択させられている。そして、移動した先ではやはり自分の役割を担い切ろうと努める。

彼の人生そのものはとても息苦しいもののように思えそうだが、チェスを通すことで、彼ほど広い世界で生きた人はいないのではないかと思わされる。

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