美人の産地・神去村でチェーンソー片手に山仕事。先輩の鉄拳、ダニやヒルの襲来。しかも村には秘密があって…!?林業っておもしれ~!高校卒業と同時に平野勇気が放り込まれたのは三重県の山奥にある神去村。林業に従事し、自然を相手に生きてきた人々に出会う。
神去なあなあ日常
「神去なあなあ日常」 の評価/クチコミ
しおりさんの評価:









三浦しをんの小説はこれ以前に、職業ものは「まほろ駅前多田便利軒」の便利屋、「仏果を得ず」の文楽の世界と読んでいたので、これを読み始めたとき、今度は木こりかあ、なんかよくわからん世界だけど、と思いながら読んでいくうちに、さすが三浦しをん、林業の世界をこんなに魅力的に描写するとは!やるなあ、とはまって夢中に最後まで読んでしまいました。
主人公の平野勇気は横浜の高校卒業後に研修生として、林業を生業にした神去村という場所に放り込まれます。都会っ子が斜陽の林業に就職し、山の自然や、濃い人間関係や、祭り、古いしきたりといったものにカルチャーショックを受け、だんだんと成長していくという。それは大変なことで、もっと神妙になりそうな話なのに、「なあなあ」という神去村の温かな空気感も心地よく、エンタメ要素も存分に感じられ、最後の祭りのシーンの大木に皆で裸で乗って、山の上から猛スピードで下っていくところなんてかなり楽しく読めました。映画は見てないけど、ちらっとそのシーンが映ってますね。なんか山に行って、美味しい空気を吸いたくなります。
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