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舟を編む

舟を編む

三浦しをん

2012年度本屋大賞部門
大賞

クチコミ( 9

玄武書房に勤める馬締光也。営業部では変人として持て余されていたが、人とは違う視点で言葉を捉える馬締は、辞書編集部に迎えられる。新しい辞書『大渡海』を編む仲間として。定年間近のベテラン編集者、日本語研究に人生を捧げる老学者、徐々に辞書に愛情を持ち始めるチャラ男、そして出会った運命の女性。個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく―。しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのか―。

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「舟を編む」 の評価/クチコミ

るんなさんの評価:

一言で言えば、言葉に対する思いがわかる本でした。

辞書を作るする物語ですが、三浦しをん氏が書く他の著書のように、人間模様が瑞々しく、また温かく描かれます。

人付き合いの苦手な言葉(文字)オタク「マジメ」さんは文字通り真面目ですが、融通のきかない性格です。人付き合いよりも、文字のことを考えている方がぴったりで、自分でもそう思っていました。

しかし、関わっていく人たちとの出会いから少しずつ彼、また周囲の人間も変化していき、恋愛にまで悩むまでに…。

協力者との別れも幾度か訪れます。

それでも、進み続ける「辞書作り」。

本を読みながら、辞書を作るとは?短い単語に含まれた意味は?日本語とは?など普段は考えずに使う言葉の意義も学べる本でもあります。

文字よりも、人間関係の方が得意な面々がうまくマジメさんをサポートしていくのも読んでいて気持ちがいい本でした。

向き不向きがわかっていること。できることをして、できないことは互いに補い合い、協力して解決していくこと。

すれ違うこともあるけれど、マジメに付き合っている彼らは本当に誠実なのです。

alohaさんの評価:

辞書の編纂にかかわる人たちのお話。

この小説を読むまで、辞書を作る人のことを考えたり、想像すらしてみたりすることもなかった。

作業自体はとても地道で、実はとても多岐にわたり、時間もかかり、しかも割と理解されずになかなか日の目を見ないものだと感じた。

例えば、辞書に使われている紙質について考えたこともなかった。確かにとても薄くて、でも丈夫な感じがする。この本の中では製紙会社の方が、自信を持って開発したその辞書専用の紙についてダメだしされて作り直すのだが、その理由がとても感覚的なもので、ほんとにそんなことがあるのか?と驚いた。

でもその結果、更なる製紙会社さんの努力によりその辞書に最適な紙が作り出され、長年を費やした辞書は日の目を見ることになるのだ。

その長年の間に少し風変わりな主人公は恋をし、家庭を持ち、そして最大の協力者であった(元?)

大学教授の死に遭遇する。

読者は様々なエピソードにまた涙したりするのだ。

三浦しをんさんの小説(私が読んだ範囲でではあるが)に出てくる人たちの恋愛はさらっとしていて心地よい。

それも私がこの作家の好きなところだ。

てつやくんさんの評価:

辞書を作る話って難しそう、堅そう、と思っていましたが、映画にもなって話題になっていた

この作品を読んでみたところ、面白くて読み進めたくて一日中ずっと読んで、読み終えてしまいました。

出てくるキャラクターは沢山いませんが、文章からにじみ出てくる性格に共感できたり、実際どこかに

いそうな人もいたり、こういう人いてほしいなあ・・・という人もいたり、それぞれのキャラクター

に魅力を感じました。

筋になっている「辞書作り」にはとてつもない情熱と膨大な時間をかけて作る、時代を超えて受け継がれ

る感じにただただ圧倒され、感動しました。こんなに人々の情熱が辞書にかかってるんだ!と単純ですが

本当に感動しました。

辞書を作る中での人間模様がやはり特に興味深く、映画にされる理由がわかるくらい、読んでいても

次、どうなるの?とリズムよく読めました。愛すべき主人公の素敵な恋の行方は、誰もがキュンと

なってしまうと思います。

クライマックスも泣けます!最後まで裏切らない、言葉も丁寧に選ばれてある素敵な小説だと思います。

むあさんの評価:

「舟を編む」は一風変わった編集人・馬締光也が辞書「大渡海」の編さんにあたって、個性豊かなメンバーと奮闘する物語である。

私は三浦しをんファンで様々な作品を読んできたが、「舟を編む」は登場人物の全てがいとおしく思える作品であったように思う。さらに感心してしまうのが辞書に使われる紙質や掲載される言葉の意味のちょっとした違いなどがリアルにえがかれている点である。紙のぬめりまで出てきたときには読みながらも、「隅々まで取材しているんだなあ」と思わず言いたくなった。物語の節々ではもちろん感動したが、ハードカバーで購入すると、最後まで読んでから表紙を見たときにも感動する。このデザインの意味はこういうことだったのか!と言いふらしたくなるような。

私は通勤中の電車で一気読みしてしまったが、最後には涙をこらえるのが必死だった。様々な読者のレビューを見ると「ちょっとハッピーエンドすぎる」とか「登場人物がいい人すぎるなあ」といった意見もあったが、私はこんな「よすぎる」物語も嫌いじゃないななんて思う。

Lalaさんの評価:

言葉は海である。その広い海をただひとり漂うものを、導く辞書を作る。導く辞書を作るためには、自身がその海へ飛び込まなければならない……どこか頼りなく、不器用な主人公がただひたむきに日本語、言葉、そして文字のひとつひとつに向き合い、目を見張るほど真摯に辞書を作り上げる姿が美しく書き上げられています。辞書を作るという地道すぎる作業と、そこに秘められた言葉への情熱にただただ驚きました。また、主人公が一目惚れをするヒロイン・かぐやとの一進一退な恋模様は読んでいて笑ってしまうほど真っ直ぐでかわいらしく、それでいて心を揺さぶられました。「真面目」という言葉がこれほど似合う主人公はなかなかいないのではないかと思います。そんな主人公を暖かく、ときに強く揺さぶり続ける周りの人々、辞書作りという仕事、そしてやわらかな眼差しを降り注ぎ続けるヒロインであるかぐやといった人間模様がなめらかな文章で描かれています。とても面白く、読んだ後に不思議と真っ直ぐな気持ちになれました。

響子さんの評価:

辞書を作るお話です。

映画を観てから原作を読みました。

三浦しおんさんの作品を読むのは初めてでしたが、淡々と進む物語展開でとても読み易いです。

我が家には小1の子供が居て、国語の授業で辞書引きというものがあり辞書を4月に購入しています。6年生まで使えるタイプの物なので、漢字にはふりがなが振ってあります。子供と一緒に辞書引きをする機会も多々あり、意味を訊かれる率も増えました。

答えられない訳では無いのですが悩みつつ答える言葉をあり、日本語は難しいと感じています。

この作品を読み、辞書を作る過程を知るだけで言葉の意味とは何なのか、どうやって出来上がっていくのかが何となく分かったような気持ちになり、手元にある辞書に今までに感じた事の無い感情を抱きます。

大切に大事に使おうと思います。子供にも大事に使おうと教えて行きたいです。

また、出版社の違う辞書の読み比べをしてみたいと思っているのですが、それはこの作品を読んでからです。

はちみつさんの評価:

三浦しをんさんの、「舟を編む」は辞書作りに情熱を込める「馬締(まじめ)」さんが、出版社の辞書編集部で奮闘するお仕事人情物語。いきなり辞書編集部へ異動を命じられた彼は、几帳面で本が大好きなちょっと変わり者。名前の通り、真面目。辞書編集部の同僚、アパートの住人など、少し個性的で愛情があふれる人たちに支えられ、新しい辞書「大渡海」を何年もかけて編集する。スポットがなかなか当たらない、辞書の編集部という風変わりな設定と、辞書編集の大変さ緻密さに、どんどん引き込まれます。新しい辞書はこんなに年月をかけて作られるのかという驚きも新鮮です。そして、何といっても魅力的な登場人物達が大好きです。一見チャラチャラしているけれど、とても面倒見の良い先輩や、芯の通った透き通るような板前の女性、困惑しながら辞書編集部に異動してきた元ファッション編集部の後輩など、それぞれが一生懸命に誠実にがんばっているところに共感し、自分もがんばりたい、と思わせてくれました。一気に最後まで読めて、とても心がほっこりする大好きな作品です。

みいさんの評価:

出版社に勤める主人公、まじめみつや(馬締 光也)が15年もの長期間に渡り辞書の編集作業に奮闘する物語です。単行本のカバーのデザインが辞書風で目を引いたため手にとりました。あらすじに目を通した時には、お堅い内容の小説かと思いきや予想とはうらはらにポップで読みやすい文章でした。主人公の青年は名前の通り絵に描いたようにまじめで、社内では変わり者扱い。その青年が一心不乱に辞書作りに取り組む姿を、個性的な周りに登場人物と共に面白おかしく描かれています。この主人公の様に人生をかけて夢中になれることが、一つでもあることはとても素敵なことだと感じました。主人公をとりかこむ周りの人物も、そんな姿に惹かれてゆくのです。最初は主人公のばかまじめな姿を見下していたライバルまでもが、彼のひたむきさに心を打たれて協力な仲間になっていきます。この小説を通して、自分の人生に与えられた目の前の仕事や物事にひたむきに向き合う大切さを再認識させられました。

ひーさんの評価:

心が熱くなる本でした。「大渡海」と言う新しい辞書をつくることになった、出版社の人たちの話です。

この作中には、「大渡海」にのせる言葉の用例が度々出てきます。その用例がとてもすてきでした。こんな言葉の解釈もあったのか!と思うと同時に、なるほどな~って思えるような用例なんです。

本当に、一つ一つの言葉を丁寧に扱って書かれている本です。

例えば、作中で何度か「辞書を編む」っていう表現がでてきます。わたしは、「言葉を編む」って表現を知らなかったんですよ。でもこの作品を読んで、初めて聞いた表現なのに、すごく心にすっと入ってきたんです。今、自分の知っている限られた言葉を使ってしか、自分伝えたいことや自分の想いを編むことができない。この作品も、たくさんの言葉でわたしたち読者に向けて編まれているんだな~と思ったら、たまらない気持ちになりました。

この作品は映画化もしていて、映画もとても良かったですが、辞書をつくるっていう話を本で読むからすごくいいんだと思います。

辞書をつくるっていう、言葉を解剖する話を本で読むってすごくおしゃれだと思いませんか。

おすすめです。

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