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風が強く吹いている

風が強く吹いている

風が強く吹いている

三浦しをん

2007年度本屋大賞部門
第3位

クチコミ( 5

箱根駅伝を走りたい―そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。「駅伝」って何?走るってどういうことなんだ?十人の個性あふれるメンバーが、長距離を走ること(=生きること)に夢中で突き進む。自分の限界に挑戦し、ゴールを目指して襷を繋ぐことで、仲間と繋がっていく…風を感じて、走れ!「速く」ではなく「強く」―純度100パーセントの疾走青春小説。

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「風が強く吹いている」 の評価/クチコミ

ゆゆさんの評価:

箱根駅伝をテーマにした作品です。

三浦しをんさんの作品はキャラクターが面白い事で定評がありますが、この作品でもその良さが表れています。

主人公だけではなく一緒に走るチームメイトも個性的なので、箱根駅伝の一区間ごとにそれぞれの人物を応援したくなります。

漫画的なキャラクター設定ですが、読み手がイメージしやすく上手く作品に生きています。

最初から箱根駅伝を悲願にしていた名門校ではなく、まともに走った事も少ないメンバーが多い中でどうやって箱根を目指すのかが面白おかしく書かれています。

そんな面白さだけではなく作品の方は「走るとは何か?」という深い所を書いており、それぞれがガールに向けて走ることへの意味を模索した内容でも読ませる作品です。

各々の成長や仲間との絆、青春、人生、そういった物全てが箱根駅伝と言う舞台に凝縮されており、終盤にかけて読む人の心を打つ名作だと思います。

毎年お正月の定番となった箱根駅伝ですが、この小説を読んだ後に観れば何かしらの感情移入をしてしまうような熱い作品です。

まめさんの評価:

「風が強く吹いている」は、とある大学の駅伝部を舞台とした、青春小説です。

ぼろアパートに下宿している学生たちが、才能ある新入生の登場により箱根を目指す。まさに疾走感あるストーリーでぐいぐいと引き込まれていきます。

箱根といえば、10人でたすきを繋ぎますが、10人それぞれのキャラクターや人間模様が青春小説らしく、瑞々しく、楽しく描かれています。

そして、描写の細やかさという点では駅伝の大部分を占める「走る」ということも繊細に表現されています。ともすると単調になりがちな、走るということをイメージしやすく、感動するくらいきれいに伝えられるというのは素晴らしいと思いました。陸上経験のある方は共感でき、ない方は憧れをもつのではないでしょうか。駅伝部の躍進はリアルではありえない!と思いつつも、学生スポーツ特有の期待感をもたせるのも、読んでいてワクワクします。学生生活真っ只中の人にも、とうの昔に過ぎ去った人にも読んでほしい、いろんな感じ方ができる作品だと思います。

しおりさんの評価:

この作品は箱根駅伝を目指す大学生ランナーのカケルとハイジを中心に、アクの強い個性あふれる仲間達の青春物語です。ハイジは膝に故障を抱え、高校時代まで将来を嘱望された天才ランナーであったカケルを誘います。同じ寮生のクイズオタクや王子や女子のことで頭がいっぱいの双子や25歳のヘビースモーカーの留年生や流暢な日本語を話す黒人といった前半は一癖も二癖もあるごちゃごちゃな寮生活の話でそれはそれですごく面白いですが、後半の物語になるにつれて、1区・2区・3区と1区ごとに章があり、個性的な一人ひとりの物語が短編のように楽しむことができます。三度の飯より漫画が好きだった貧弱な王子が必死に1区を任され、走っていくシーンなんか一緒に走って息が切れそうな位でした。皆、走りながらそれぞれが一人称で視点が変わるのも胸に迫ってきます。それまで箱根駅伝なんてお正月にやってるな~だったのが、この本を読んでからは興味深く見るようになりました。

イックさんの評価:

 一言で表現をするのなら箱根の駅伝を描いた物語です。箱根の駅伝というのは10人が襷を繋ぎ2日に渡って繰り広げられるドラマであり、実は私は学生時代に陸上の長距離をしていたこともあり毎年お正月には箱根の駅伝をテレビで見ています。

 三浦さんの「風が強く吹いている」は灰二という一人の天才ランナーが箱根の駅伝を夢見て仲間と自分の限界にチャレンジする青春小説です。

 現実的に考えたらありえないんですが、でも何が起きるか分からないのも駅伝だと言えます。数あるスポーツの中で長距離は最も練習の結果が出やすいスポーツで走れば走っただけタイムとして現れるのです。勿論この物語のように素人集団が箱根を走るなんてことは現実にはないと言えます。予選があり多くの学校がチャレンジしてきますが実際に出場する学校の大半が歴史がある伝統校だったりします。

 でもこんな夢物語があってもいい、厳しい現実ばかりじゃなくチャレンジすることに意義があるんだって熱い話は私は好きです。走者の視点で描く心理描写が私は素晴らしいと思いました。

うつうつさんの評価:

 読み終わった瞬間から「箱根駅伝」のファンになってしまいました。私に勧められて始めは半信半疑で読んでいたしたの娘も一気に「箱根駅伝」ファンになり、中学生のころからずっと正月は、テレビの前でこたつに寝転がって、「箱根駅伝」を見続けているようになってしまいました。

 弱小陸上部が「ハイジさん」というリーダーの元、喧嘩もし、認め合い助け合いながら箱根駅伝への出場をめざし、そして・・・というよくある「スポ根もの」といえばそれまでなのでするしかし、一人一人が大変ユニークで、しっかりとした人物描写、新庄描写があるおかげで本当に親しみをもつことができます。読んでいて本当に「がんばれ、走れ」と言いたくなるようなシーンがたくさん出てくるのです。

 また高校時代に問題を起こしてしまったカケルという登場人物と「ハイジ」さんとの話に思わず涙することも多く、「走るという事は強いという事だ」という言葉に思わず本を持って日からかはいってしまいました。

 これを読んで正月に「箱根駅伝」を見ていると「ここは物語ではあの人が走っていたところだ」とか「ここでカケルがスパートするんだ」という風に、本物と物語とがごっちゃになってしまうことがよくあります。何かしんどくなった時には本棚から出してきて、どこでもいいから開いて読んでみたくなるような魅力的な、素敵な言葉や情景がたくさん詰まった本だと思いました。

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