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うつうつ

うつうつ

物語の中に出てくるような理系ではありませんでしたが、自分もサークルに入り友達とあれこれ楽しい事、苦しいことなどを経験してきました。だからこそというわけではありませんが、ああいうサークル活動というものをテーマとした物語を読むと、どこか自分の昔の事やよく似た友達との会話、授業をさぼって部室でうだうだしている様子が、手に取るようにわかり、懐かしさに思わす目頭が熱くなる事がありました。

 文化祭に出すラーメンの『黄金のスープ』を求めて必死になるシーンや、天井に突き刺す器具を工夫して競争する場面などを読んでいると、自分がサークルにいたころ(他紙は文科系のサークルでした)、友達とどうやれば餅を早くつけるか(うちのサークルは、文化祭では餅をついてすぐ売る。餅屋をやっていました)を真剣に下宿で相談したり、どうすれば、
子ども会活動を(子供相手のサークルに入っていました)理解してもらえるかを討論したりしていたことを思い出してしまいました。

 そして最後の見開き一杯の黒板に書かれた様々な言葉、それが本当に自分の思い出と重なって思わず涙ぐんでしまいながら、隅々まで黒板の字を読んでしまいました。

 有川浩には珍しく「ラブラブシーン」が出てこないのですが、それが逆に、自分のサークル活動の思い出とリンクしてしまい、ついつい先へ先へとページをめくらされてしまいました。

 またみんなで集まりたいものだ、そして、あのころの何も役に立たなかったようないろいろな当時は真剣に話をしていたことを、もう一度思い出して、懐かしい顔とけんか腰でもいいから話をしてみたいものだと、真剣に思ってしまった物語でした。お気に入りの一冊です。そして、何度でも読みたくなる一冊になりました。

2015年1月22日

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