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こむすけ

こむすけ

なんて分厚い本だろう、と一瞬気が引けてしまいました。これがあと2冊もあるなんて!と。

物語の核となる登場人物がたくさんいるのに、(あれ?これ誰だったっけ?)という迷いなく読み進められたのは、それぞれの人物像が明確に色分けされていたからだと思います。設定が極端過ぎる人物もいますが、どの人物もが、人が時として持つ愚かな感情を表しているものだと感じました。本音と建て前、友情、自意識、優劣。人が持つ嫌な部分を露骨に見せられているのがⅠ部でした。ドロドロしたストーリー中に、時折描写される藤野涼子の下の2姉妹のやり取りが微笑ましいです。

Ⅱ部はⅠ部とは異なり、子どもたちの表情や感情の動きが鮮明に描写されていました。中学生にしては随分早熟な子ども、年相応の子ども。どの登場人物もやはり個性がはっきりと分かれていて、その個性が自分たちの課題に取り組む中で成長していく姿の描写は、さすが宮部みゆきさん、と思いました。

そしてⅢ部。こんなハイレベルな中学生はなかなか世にいないぞ、とわかってはいてもそれがすんなり入ってくる点はさすがです。毎日どこかで開かれている裁判。あまり気にかけたこともなかったけれど、司法の場がどんな場なのか、それを身近に感じることができました。この3部作で登場人物たちがどんどん成長していく描写に感動しました。ボリューム満点だったけれど、読んでよかった!と思うシリーズです。

2015年4月5日

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