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なあちゃん

なあちゃん

不倫相手の子どもを誘拐し、わが子のように愛情を注いで育てる。とにかく始まりは衝撃的でした。そしてそんな始まりに対して最初は嫌悪感を抱きつつも、徐々に誘拐した女性への感情移入をしている自分に驚かされます。捕まらないで、薫と幸せになってとさえ願ってしまうほど。本当に角田さんの技量が光る、本屋大賞にふさわしい作品だったと思います。

ただ、やはり幸せな生活は長続きしない関係であり、その代償を一気に背負うことになる薫、いや恵理菜。後半は実の両親と暮らすことになるわけですが、そんな実の両親も恵理菜との接し方が分からない。そしてそんな両親との接し方がぎこちなくなってしまう恵理菜の葛藤もよく伝わってきます。愛されたい自分、愛したい自分、家族とは何なのか、親とは、愛とは何なのか。いろんな疑問にぶち当たり、答えを見つけたいような、見つけたくないような。そして犯罪者とはいえ、深い愛情を持って育ててくれた希和子への感謝と愛情がある事実も否めないという複雑な心情が読み手の心にストレートに突き刺さり、涙を誘います。

2015年11月3日

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