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イック

イック

 戦争モノというと百田尚樹さんの「永遠の0」ばかりが売れて映画化もされましたが、私は福井晴敏さんの作品「終戦のローレライ」の方がオススメしたいです。どちらの作品も読みましたしいい作品だと思うのですが、私は福井さんの作品の方が好きだし戦争に対する捕らえ方とか考え方が深いなって思うのです。勿論好みの問題もありますが、それでもこの作品はもっと評価されていいと永遠の0のブームを横目に思ったものです。

 物語は太平洋戦争の終戦間際を描いていて、既にこの時代は勝つことではなく日本に「あるべき終戦の形」をもたらす為だけに戦っているといっても過言ではないのです。作戦を画策する浅倉大佐と、その令で困難な任務を行うことになった潜水艦、伊507とその搭乗員を描いています。

 この作品は派手なシーンは少なくてどちらかというと淡々と描いているといったイメージを受けます。特に素晴らしいのが主人公の折笠 征人で17歳の少年です。この時代は10代のまだ子供といってもいい世代が戦力として戦っていたのです。彼の反発や葛藤、そして迷いは時代や境遇を超えて共感できるものだと思います。最後の方は手に汗を握るというか祈るような気持ちで物語を読んでいました。

2015年2月19日

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