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イック

イック

 1999年に人類は絶滅するといった話をどれくらいの人が信じていたのだろうか。ノストラダムスの予言等世紀末にはそんな少々オカルトチックな話が出てきますよね。

 当然人類が絶滅することはなく、2000年を過ぎましたがあの時信じてなくても心のどこかでもしかしてと思っていた人は実は結構いると思うのです。私自身10代の多感な時期だったのでいろいろ想像をしてしまいましたよ。

 終末のフールは8年後に小惑星が墜落し人類は滅亡すると発表があった5年後の世界を描いた作品です。つまり滅亡まであと3年で、街の秩序は当然壊れて犯罪が多発し混乱が発生します。でもそんな中での8年というのは案外長いようにも思いますよね。

 仙台市北部の団地を舞台にした8つの短編からなる物語です。人類滅亡を前に人間はどんな行動をとるのかとても興味深く読ませていただきました。この小説の登場人物はパニックというより淡々としてます。ある意味とても地味な話なんです。人類滅亡を描いているにも関わらず、それを食い止める為に何とかするといった話ではなく受け入れる、その上で生きる意味を問われる話です。

 面白いというよりいろいろ考えさせられる小説であり、スゴイ作家さんであると思うのですが、私としては初期の作品のようなもう少しミステリーよりの話が読みたいと思います。

2015年2月27日

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