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エゾシカオ

エゾシカオ

子供を持つ親としては、他人の子供を誘拐して育てるなど言語同断。絶対に許せない行為です。しかしこの小説の中で見えてくるのは、命の尊さは何物にも代えがたく、全てにおいて優先されなければならないと言うことではないでしょうか。不倫相手から、いくらひどい仕打ちを受けたからと言って不倫は不倫。その代償が大きいことは本人もわかっていたはずなのです。それでも止められない衝動にかられ誘拐し、子供を身近にしたことで母性が目覚めて行き、その後は愛情のすべてをその子に注いで行く。行動は大きく間違えており非難以外の言葉はありませんが、命を育むと言う行為は全てにおいて優先されるべきであり、その美しさを感じることは十分にできた作品だと思います。最初は誘拐犯の目線で話が進み、後半は大きくなった誘拐された子供の目線で話が進みます。あえて書かなかったのだと思いますが、誘拐された両親の目線でもう少し書いてくれても良かったのかなとは思いました。子供を誘拐された親が、いったいどんな気持ちでいるのかを。内容が内容だけに非常に辛辣な意見をいう人もいますが、フォクションとして純粋に面白かったです。

2015年2月7日

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