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グルヌイユ

グルヌイユ

ひとことでいうと、一粒で2度おいしい本。

話は前半が東京・中野編、後半が沖縄編と全く雰囲気の違う話になる。

といって、別の話ではなく、登場人物は同じ。

小学6年の二郎を中心に物語は進んでいく。

いつも家にいる自称作家の父の一郎。元活動家で、二郎の学校の先生や役所の人とケンカをし、二郎にとっては頭痛のタネ。母のさくらは一家を喫茶店経営で養うが、どうやら一郎と同じ、元活動家だったらしい。家に寝るためだけに帰ってくる洋子、小学4年の桃子と5人暮らし。

困った父親を持つ息子の話、というのはとても楽しい設定。自分が大人になった今は、父親の気持ちも息子の気持ちもわかる。そこも2度、美味しい。父親の蛮行(?)は、二郎にとっては頭を抱える出来事だが、さくらから見ると、やんちゃでかわいいと思えたりもするのだ。それがすごくよくわかる。

そして沖縄に行くと、世界が一変。

この沖縄の光が溢れるようなまぶしさ、自由でサバイバルな感じがとても楽しくて、思わずここに、この家族とともに暮らしてみたいと思ってしまう。そんなところが、奥田英朗の旨さ、なんだと思う。

2015年3月27日

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