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斉藤

斉藤

一軒の洋食屋から始まる笑いあり涙ありのミステリーです。話の最初から最後まで非常にテンポが良く、また東野氏の描く人間同士の感情のやりとりや、些細な心の変化にはとりわけ感心します。3人の兄妹が話の中枢を担っていますが、小説中盤までは彼らのやりとりが中心となっています。3人で協力して生きていく姿は、たとえそれが道から外れているものであっても応援したくなるような不思議な温かみを感じるのです。

ですが、彼ら兄妹には悲しい過去があり、中盤から後半にかけてはその過去が大きくのしかかってきます。それをどう感じるかは読者次第ですが、悲しくも辛くもあり、切なくもあり彼らを諌めたくなる気持ちもありと、心が激しく揺れ動きます。描写の細かさから、痛いほど登場人物の心がわかる一方で、だからこそ、誰を責めるわけにも、誰の肩を持つわけにもいけないような、そんな心の葛藤を読者に感じさせます。何度も繰り返して読みたくなる、そして人にも薦めたくなる絶品の内容です。

2015年1月23日

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