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森野夜

森野夜

 木皿泉さんの書くドラマが好きで、思わず手に取ってしまった本です。木皿泉さんはドラマではさまざまな名言が飛び出て、特に大きな事件が起きるわけでもなく、淡々とした中で起こる小さな事件をクローズアップして物語が進む事が多く、殺人事件とか、世界を変える的な大きな事が起きないのが良いと思っています。今回の主人公は早くに夫に先立たれて、その夫の父と暮らす(義父)中で、お互いがお互いを思いながら生きている、そんな柔らかく、温かいお話です。具体的な内容は書きませんが、主人公が忘れられなくて悪いかとか、普段は世間的には、そろそろ新しい相手とか、読み手の一般的な考えがあることを見越したセリフにどっきりします。ひきこもりキャラまで出るのですが、否定することなく、理由があってそうなんだよって、温かく見守る姿勢があり、それは筆者の考えでもあり、一概にひきもってしまった事はマイナスで見てしまうけど、本当はとか、義父と暮らす主人公にも、そういって思いがあって、その本当はねっていうところをゆっくりと感じながら読み進める事が出来て、読み終わった後に、いいお話だったと思うところが、木皿泉さんらしくて良かったりします。ちょっとしたシーン出るパン屋さんが実は義父と通ったお店だったりとか、私達の日常でもそうで、誰かにとってはなんでもないけど、誰かにとっては大事な思い出だったりする。ゆっくりと優しい物語でおすすめです。

2015年2月19日

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